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- 最近の著名企業の不祥事の数々を挙げるまでもなく、コンプライアンス体制の整備によるリスク管理の重要性は言うまでもありません。そしてリスク管理の不備が企業の存続に大きな影響を与えることは勿論、大和銀行ニューヨーク支店損失事件株主代表訴訟大阪地裁第1審判決によればリスク管理体制の整備は法律上取締役に課せられた義務であり、これを怠れば取締役個人の法的責任を問われかねません。
- [企業の抱える様々なリスク]
企業の抱える様々なリスクを大きく2つに分けると、対内的リスクと対外的リスクに分けることができます。対内的リスクとは企業の内に潜むリスクであり、対外的リスクとは取引先、対顧客、対行政、対司法との関係でのリスクです。一般的に企業の管理すべきリスクとは後者の対外的リスクを指しますが、本来企業と従業員及び株主とは別人格であり、かつその間に利益相反の可能性が常に存在することを考えると、対内的リスクも当然管理すべき対象です。
特に長期にわたる不況の影響の厳しいリストラ、拍車がかかる人材流動化、内部告発を正当な行為と評価する風潮等から、今後は対内的リスク管理も重視すべきであり、また実際に身内から刃を向けられた時の経済的・精神的ダメージを考えた場合、絶対に軽視できません。
- [弁護士の活用]
一定規模以上の企業には社内に法務部、検査部が存在し、社内の法律問題は法務部ないし検査部で処理し、弁護士を活用する場面は、訴訟等に至った場合、訴訟等に至る可能性が高い場合に限定されているのが実情でしょう。その場合でも法務部(検査部)と弁護士との連携が極めて重要であり、そのためにも法務担当部員の方々は常日頃から弁護士と接し、その弁護士の人柄、得意分野、法律事務所の体制等について情報を収集しておく必要があります。これからの法務部(検査部)の方々は弁護士の選択眼が問われ、選択の誤りは責任問題に発展する可能性があります。
- また弁護士は単なる法律の専門家ではなく、「紛争解決の専門家」であり、将来における紛争発生の可能性、その場合の内容、取り得る対応策等について経験則に基づく助言を行うことができます。不祥事発覚後の対応の遅れが企業のイメージダウンに繋がっている最近の例を見ると、紛争の未然防止・拡大防止の観点から弁護士の有効活用が求められると考えます。
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平成15年1月 |
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